妊娠中に眠くなるのはなぜ?仕組みと対策のまとめ
妊娠してから、生理前の時のように我慢できないほどの眠気に襲われる。
このような経験をされる方がとても多いんです。
そうなると、どれだけ寝ても眠気が収まらないという時があります。
これは非常に困ってしまいますよね?
妊娠中のこういった眠気は、生理前に起こるあのひどい眠気と仕組みがとても似ており、
生理前に起こる異常な眠気と似たようなことが妊娠中でも起こってしまいます。
そこでこのページでは、
目次
- 妊娠中の眠気って大丈夫?
- 妊娠中の生理前のような眠気の仕組み
- 妊娠中の初期・中期・後期で眠い原因が変わる!?
- 妊娠中に眠い場合できる対策
- 妊娠中の眠気対策のまとめ
このような項目で詳しく見て行きたいと思います。
妊娠中の眠気って大丈夫なの?
まず、妊娠中の眠気は身体の異常ではありません。
特に妊娠初期にホルモンバランスの大きな変化が起こるため、異常を感じて怖くなるほどの眠気に襲われて心配になる方が多いのですが、
実は、妊娠初期は、安定期から本格的に始まる『赤ちゃんの成長』のために胎盤を作ったりするための特別なホルモンが分泌されているんです。
つまり、妊娠初期はお腹も大きくなってくるわけではなく目立ちませんが、身体の中では非常に大きな変化が起こっていて
大量のエネルギーを使ってとても大きな作業をしているので、それだけ身体は疲れている状態なんですよ。
そのため、お腹の赤ちゃんがママの身体に出来るだけ休んでね!とサインを送っている状態なんです。
ですので、もし眠れる状況にある方なら可能な限り眠りましょう。
仮に昼間に寝すぎてしまっても夜もちゃんと眠くなるので心配ありませんよ。
ただし、それでもまだ妊娠初期で仕事も続けているから眠くなると困るという方は、このページの後のほうで対策をまとめてありますので参考にしてみてください。
まずは、妊娠中に飲むくなってしまう症状の仕組みから見て行きましょう。
妊娠中の生理前のような眠気の仕組み
まず生理前の話をしますが、その時のひどい眠気の原因は月経前症候群の症状の1つです。
ではなぜそうなってしまうのかというと、それは女性ホルモンのプロゲステロンというものが深く関わっています。
生理前になるとプロゲステロンという女性ホルモンが多く分泌されていくのですが、このホルモンが多く分泌されると、基礎体温が上がっていきます。
通常だと眠気というのは、体温が下がる時に来るものなのですが、プロゲステロンがたくさん分泌されている状態だと体温が高く保たれることが多く、
その影響によって寝付きが悪くなってしまったり、寝たとしてもその睡眠の質が下がってしまう場合があるんです。
そのため、夜に充分な睡眠ができずに日中に強い眠気を感じてしまうんですね。
それだけでも充分つらいのですが、プロゲステロンというのは、睡眠薬に匹敵するほどの強い眠気を起こす作用があります。
そんなプロゲステロンが妊娠中はたくさん分泌されているので、睡眠の質が下がるのはもちろんのこと、常に眠気に襲われるのはこういうことが理由だったんです。
妊娠中は、初期・中期・後期で眠い原因が変わる
また妊娠中も妊娠初期、中期、後期で眠気の原因が少し変わってくる場合があります。
まずは妊娠初期ですが、この時の眠気はプロゲステロンが主な睡眠不足の原因です。
妊娠初期の時のこういった眠気は、眠りつわりとも言われており、妊娠12週から妊娠16週の頃までには、いちど収まるのが一般的な流れです。
次に妊娠中期で、この時は妊娠初期ほどの強い眠気は通常ではありません。
ですがお腹が大きくなってきた影響により、体が疲れやすくなって、さらにプロゲステロンの分泌も継続して続いているため、
眠くなりやすい人も出てくるんです。まだつわりがおさまると食欲が増してきます。
その影響で食べ過ぎて満腹になってしまって、それが原因で眠くなるということもあります。
妊娠後期には、プロゲステロンではなく、逆にエストロゲンという女性ホルモンの分泌が増えてきます。
このホルモンは基本的には眠気を抑える作用があるのですが、その影響で逆に夜の寝付きが悪くなってしまって、日中に睡眠不足が影響して眠くなってしまう方もいます。
この場合は、夜眠る前にホットミルクを飲むと良いでしょう。
ホットココアが好みという方もいると思いますが、カフェインもそれなりにあるため眠気をもたらすという意味では効果が低くなってしまいます。
ですので、どうしてもホットココアを飲みたいという方は、牛乳を多めにしたミルクココアにすると良いでしょう。
このように、妊娠中というのは、睡眠すらも女性ホルモンに大きく影響されるんです。
妊娠中に眠い場合できる対策
では妊娠中の眠気はどのように対処したら良いのか?について紹介していきます。
冷たい水を顔にかける
この対策はメイクをしていない時に限定されますが、眠たいときにはやはり冷たい水で顔を洗うのが最も効果的です。
顔は洗わなくても良いので、冷たい水を顔に少しかけるだけでも充分な眠気対策になります。
また、冷たい水で手を洗うというのも良い対策になります。
身体の中枢からもっとも遠いところである『手』を冷たい水で洗うと、
その部分の体温を調節するための血流を活発化させようとして、血圧の低下を防ぐことができるからです。
眠くなる時は、身体全体が休眠状態に入る自律神経の回路が働いています。
冷たい水で手や顔を洗うことで覚醒作用があるのは、血流活性以下が自律神経に働きかけるからなんですね。
体を動かす
特にデスクワークをしていると眠気を強く感じることが多いかと思います。
その際はその場でできる屈伸運動や肩回し運動などの簡単なエクササイズがおすすめです♪
もしも可能ならば外の空気を吸いに10分ほど散歩をすると一気に眠気が解消されますよ。
手や耳のマッサージをする
手と耳には眠気を抑えるツボがありそこを押すのが効果的です。
中指の爪の生え際あたりで親指側にあるツボを軽く押すだけです。また耳には沢山のツボがあり、
指でつまんで上下にばったり、手でくしゃくしゃにもみこんだりするだけでも眠気解消になります。
まとめ
妊娠中に寝てばかりだと、身体に対する悪影響を心配するかと思います。
ですがこれに関しては特に問題はありません。
妊娠中は先ほどまとめたような理由から眠気を感じることが多いですが、それはからだから、体を休ませてね。というサインでもあります。
寝れるのであれば積極的に寝ていきましょう。
ですが眠気と戦わなければいけない場合は、先ほど紹介したような眠気対策を実践してみてください。