妊娠中の塩分過剰摂取と摂りすぎた時の向き合い方
塩分控えめ・・・これは妊娠中でなくともよく言われることなので、注意している方も多いことでしょう。
しかし、それが妊娠中の妊婦さんになると余計に気を使わないといけなくなります。
日本人女性平均の塩分摂取量は10.1グラムなんです。ですが、妊娠中はもっと塩分を控える必要があります。
結論から言えば、妊娠中の塩分は1日の食事の中で7.5グラムまでにとどめておいたほうが良いと言えます。
逆にいえば、妊娠中は塩分は10グラム以上摂取してしまうとだめということにもなりますよね。
では、塩分を摂取しすぎると妊婦さんにとってはどういったことが起きるんでしょうか?
通常時の塩分の過剰摂取による影響
妊娠中ではなく、まずは塩分の過剰摂取はどんな影響が私たちにはあるのかを見ていきます。
塩分を食事やおやつなどから無意識であったことも含めて過剰に摂取してしまうと
のどが渇いてくるだけではなく、むくみや高血圧、
さらに動脈硬化など血管の中で血液がどろどろの状態になってしまい、
心筋梗塞や脳梗塞などといった症状のリスクが一気に高まってしまいます。
塩分過多が引き起こす妊婦さんへの弊害
まずは塩分を取りすぎると思い浮かぶのは、高血圧が最初にきます。
高血圧と言っても、高血圧はサイレントキラーとも呼ばれて、
高血圧の自覚症状が乏しく、気づかないうちに重大な病気に至ることもあり他の病気を引き起こす要因にもなるんです。
日本人の成人の3人に1人は高血圧とも言わるるくらいなんですね。すごい統計数ですよね。
また、妊娠中の妊婦さんにとっては高血圧と並んで、妊娠高血圧症候群というのも注意が必要になります。
妊娠後期あたりに高血圧、尿たんぱく、そしてつわりと考えられてきました。
しかし、現在は妊娠高血圧症候群ではむくみがひとつのサインとして考えられています。
血圧も妊娠すると最低血圧が下がる傾向にあります。
しかし、妊娠高血圧症候群になると最高血圧、最低血圧ともに上がっていき、
腎臓機能が低下するためタンパク尿が出ます。その見分けにむくみがあるというイメージです。
むくむといっても一時的なむくみではなく、
むくんでいる足やすねを指で押しても元に戻らないものを指します。
体重が1週間に500g以上増えてしまったなどこれはなんだろうと感じるくらいのものです。
しっかりと医師に相談して食事面と健康面から治していきましょう。
その妊娠中毒症に塩分の摂取を控えましょうと医師からいわれることになるでしょう。
塩分控えめにするには?
しかし、妊婦さんは確かに塩分の摂取を控える必要はありますが、
あまり意識しすぎなのもよくありません。つわりなどの要因で味覚も偏ったりします。
普段の食事で塩分を取りすぎないことは大事ですが、
それがストレスなどになってしまうと妊娠中の体にも悪いので、調味料を減らす程度からはじめてはどうでしょう♪
あまり重大に考えていくとなかなか料理だけでもストレスに感じてしまいがちになってしまいます。
妊娠中は確かに塩分をしっかりと考えていかなければなりませんが、
それによってストレスに感じるのはいただけないので、頭の隅にでも入れておきましょう。
うっかり塩分を摂りすぎた際の対処法
妊婦検診の際にも塩分を摂りすぎないようにしてくださいね!と口酸っぱくお医者さんから注意される事があるかと思います。
しかし、普通に生活していればついつい塩分を摂りすぎてしまったかも。
といった場面がある方も少なくないかと思います。
その際は以下の2つのポイントを意識して対処していけると良いかと思います。
水分をたくさん取る
塩分を摂りすぎてしまった時は水分をたくさんとります。
なぜならば、水分をたくさん取ることで血液中の塩分濃度を下げることが可能になるからです。
なお、妊娠中の場合はいちにち2リットルの水分の摂取が必要と言われていますが、
塩分をうっかり摂取しすぎてしまった場合はそれよりも少し多めに水分を取るようにすると良さそうです。
また、寒い時期は白湯にしたり、夏には麦茶を飲んだりすると、塩分の摂り過ぎを排出に効果的ですよ。
カリウムを摂取する
水分の摂取と合わせて行っていただきたいのがカリウムをたくさん含む食材を意識的に食べることです。
なぜならば、カリウムには体の中にある余分な塩分を効率よく体の外に排出してくれる働きが期待されているからです。
それだけでなくカリウムには以下のような効能も期待されています。
- 塩分による血圧の上昇を抑制
- 筋肉の収縮をスムーズに行える
- 腎臓の老廃物の排出を促進する働き
いずれにしてもカリウムを適切に摂取する事は体にとって良い事ですので、
特に塩分を摂りすぎてしまった際には積極的にカリウムを取り入れていきたいところです。
カリウムがたくさん含まれている食べ物は?
カリウムが豊富に含まれている食材と言えば、
- ほうれん草
- モロヘイヤ
- パセリ
- 枝豆
- 納豆
- アボカド
- バナナ
- スイカ
などが挙げられます。
また、こういった野菜や果物は妊娠中に必要な葉酸、鉄などの妊婦さんにとって必要不可欠な栄養分もたくさん含まれている食べ物です。
うまく食事の中に取り入れることができれば一石二鳥になります♪
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