妊娠中のダイエットとフルーツ|食べ方や量、効果のまとめ
妊娠中の体重管理はとても苦労されている妊婦さんがたくさんおられます。
その一方で豊富な栄養が摂れるフルーツを毎日食べる『フルーツダイエット』がありますが、妊娠中のママとお腹の赤ちゃんにとって実践しても良いの?という点がとても気になりますよね。
本来は果物というのは健康においてもすごく魅力的な食べ物であって
妊娠中であっても積極的に摂取したいものです。
なので妊娠中の妊婦さんにとっての果物はどんな影響があるのかなどを中心に特集しています。
- 残留農薬が心配・・・
- 果糖はカロリー高くならないの?
- 食べるタイミングはいつが良いの?
- 毎日食べて良いの?
- どんなフルーツをどのくらい食べると良いの?
これらの要素でまとめましたので、もし良かったら参考にご覧ください。
果物の妊娠中における注目の効果
果物の栄養価は高く、妊娠中の妊婦さんにとってもとてもいいものですが、つわりで食が進まないときや、お腹の中の赤ちゃんのための栄養など、摂取する目的としても果物の効果をある程度知っておきたいところです。
ここでは妊婦さんにとって果物の栄養がどのようなもので、どんな効果があるのかというのを見ていきたいと思います。
妊娠初期などのつわりの緩和
特に妊娠初期のつわりは、食事を満足に出来なかったり、食の好みを変化させ苦労したという先輩ママさんも多い厄介な問題です。
その結果、空腹に悩んだり、栄養の偏り、それに伴う不安などにつながります。
そんな際に果物はさっぱりとした味から食べることができたり、つわり時に必要とされるビタミンB6なども多くのフルーツに含まれるため有効といえるでしょう。
便秘に対する有効性
便秘は多くの女性が悩むとされているのですが、それが妊娠するとより多くの方が悩むようになってしまいます。
普段の食生活の中で食物繊維の摂取量が不足しているというのが主な原因となっているのですが、果物には以外にも多くの食物繊維を含んでいるものが多く、妊娠時には積極的に果物を食べていきたいものです。
むくみに対しての予防と解消への効果
妊娠時に悩むことの多い問題の一つでもあるむくみ。
妊娠する前は足のむくみ程度だったものが、それが体への悪影響までになるという方もいるむくみ。
水分がたまりやすくなっている状態で起こりやすくなるむくみなのですが、解消や予防にはカリウムの摂取と塩分を抑えた食生活というのが必要になります。
カリウムは日常の食生活から十分な量を摂取することが難しく、果物などで取り入れることが有効です。ただし、カリウムを多く含む果物は体を冷やすものもあるため注意することも必要になります。
ママの体とおなかの赤ちゃんへの栄養を効率的に摂取
普段であれば食生活の中で栄養バランスを考えるのですが、妊娠していて変化する体がある中で、食生活の中で必要な十分な量の栄養を考えるのは難しくなります。
つわりやむくみ、便秘など体に対する影響も多く出てくるため、果物などで不足している栄養を検討するということは、自分の体だけではなくお腹の中の赤ちゃんへの栄養を考えることと同じ意味を表します。
フルーツの残留農薬について
妊娠中のフルーツダイエットの話に入る前に、そもそもフルーツが胎児にとって安全なものなのか?
と言う部分が知りたい方も多いかと思いますので、
まずはスーパーなどで売られているフルーツの残留農薬についてと、
残留農薬が与える胎児への悪影響について解説していきます。
まず最初に、スーパーで売られているフルーツに、
残留農薬があるのかどうかという部分についてですが、
結論から言うと、日本では残留農薬の検査が定期的に行われており、
スーパーなどで出回っているフルーツなどは安全だと言えるようです。
しかし、インターネットで売られているフルーツや、産直の物等は
保健所の検査等を行っていないものが多いらしく、
100%安全だとは言えないため、スーパーなどのフルーツを食べるのが安全です。
一方、もしも残留農薬が取り除かれていないフルーツを食べてしまった際の胎児への悪影響は、脳の発達などにもあるようです。
また、アトピーやアレルギーなどになってしまう原因の1つとしても、残留農薬が指摘されているんだとか。
つまり、妊娠中に残留農薬が取り除かれていないフルーツを食べることで、
胎児への悪影響が心配されるので、
スーパーで売られている農薬検査が
きちんと行われているフルーツを食べるようにして下さいね。
果糖のカロリーは体重管理にどうなの?
フルーツダイエットはとても身体に良さそうですよね。
お腹の赤ちゃんも美味しいって喜んでくれそうです♪
しかしながら、体重の増加を妊婦健診で注意された妊婦さんなら『果糖のカロリー』が気になるのは当然です。
果糖は残念ながら、妊娠中のカロリーとしてはあまり良いものではありません。
妊娠中に果糖が良くないと言われる理由として
妊娠中はインスリンの働きが弱い『インスリン抵抗性』が働いてしまっているためです。
妊娠中の安定期の始め頃(5ヶ月目・17週頃)から分泌量が増えるプロゲステロンは、インスリンの働き(糖質を分解する)を弱くしてしまいます。
そのため、妊娠中のフルーツの果糖の摂り過ぎには注意が必要なんですね。
ただし、果物の中に含まれているバランスの良い栄養素は摂りたいものであることは間違いありません。
どのくらいの量なら食べて良いの?
体重管理のダイエットを勧められた妊婦さんが1日で食べて良いとされているフルーツの量はおよそ200~250g前後とされています。
200~250gのフルーツというと具体的には
- リンゴ・中玉1個
- イチゴ・小粒なら10~15個・大粒なら5~7個
- バナナ・小さめ1.5本~2本
- みかん・小さめ2個
- ブドウ・1房
- キウイフルーツ・1個
このくらいが妊娠中にカロリー制限を勧められた妊婦さんが1日で摂って良いフルーツの量となります。
もちろん、体重管理を厳しく言われていないママさんなら余程食べ過ぎない限りは少しくらいならオーバーしても平気ですよ。
フルーツはいつ食べるのが良いの?
果物系は食べる時間帯・タイミングとしては、朝が良いでしょう。
基本的には、これからエネルギーを使うという時間帯に食べるのが理想的ですね。
というのは、フルーツの果糖は吸収効率が高い単糖類にあたるため、エネルギーへの変換効率が良いからです。
逆に、これから寝る時間帯である夜などは控えた方が無難ですよ。
使われるはずのエネルギーが使われない時間帯や環境で入ってくると脂肪になって身体に残ってしまう可能性が高いからです。
遅くても夕方18時頃までには、その日の分に食べるフルーツを食べきってしまう事をお勧めします。
妊娠中に摂りたい栄養素
妊娠中に摂りたい栄養素は、大きく分けて次の4つです。
- 葉酸
- 鉄分
- カルシウム
- タンパク質
これらの4つの栄養素が必要不可欠と言われているのですが、
フルーツだけでこれらをバランスよく摂取するというのはちょっと難しくなります。
では、これらの栄養素が必要な理由を見てみましょう。
葉酸
葉酸は、ビタミンB群のひとつで、ビタミンB9とかビタミンMと呼ばれています。
葉酸が必要な理由は、赤ちゃんの神経管閉塞による奇形を防ぐ目的があるからです。
二分脊椎症や無脳症などは、葉酸が不足すると発生する確率が数倍に高まってしまいます。
また、葉酸はビタミンB12と共に妊娠後期に増える血液を作る『造血ビタミン』という側面もあります。
鉄分
鉄分は、ママ自身の貧血予防の目的と赤ちゃんの成長のためには血液の質を下げないようにしなければいけません。
鉄分が少なくなると、血液が水っぽくなってちゃんと栄養を運べなくなります。
これは、自分自身の体調も悪くしてしまいますし、赤ちゃんへの栄養供給も滞ってしまいます。
カルシウム
カルシウムは、骨や歯を作る栄養なのは皆さんご存じの通りです。
赤ちゃんにとっても骨を作り、丈夫にする目的がありますよね。
また、産後に骨粗鬆症になってしまうママさんも多く、それを予防するためにも必要不可欠です。
タンパク質
タンパク質は人間の身体の骨以外のすべてを作っています。
そもそも、タンパク質がないとわたし達も存在していけないのは皆さんご存じの通りです。
フルーツを活かしてこれらの必要な栄養素をバランスよく摂って行きたいですね。
フルーツを妊娠中ダイエットに活かすコツ
フルーツを妊娠中ダイエットに活かすコツは、大きく分けて3つあります。
- 単品に偏らないこと
- 食べるタイミングは午前中~夕方まで
- 一度にたくさん食べない事
単品に偏ると、栄養バランスが悪くなりますし、夜になってから食べると太りやすくなります。
それでは、何のために妊娠中のダイエットにフルーツを使っているのか意味がなくなってしまいます。
また、フルーツの果糖は吸収効率が高いのですが、それだけに一度にたくさん食べてしまうと
血糖値の急上昇を招いてしまいます。
なので、リンゴやキウイ、バナナなどは子切りに切り分けて、
ラップをかけて冷蔵庫にしまっておくなどして一回あたりに食べる量を少なく、何回にも分けて食べると良いでしょう。