妊娠中のトランス脂肪酸の影響|どうやって避ける?
トランス脂肪酸は、妊娠中には絶対に避けたい悪影響がある物質と言われています。
トランス脂肪酸を摂ることで、太りやすいのはもちろんですが、生活習慣病のひとつである『動脈硬化』を招いてしまったりします。
妊娠中は、ただでさえ血液が増えて行って、赤ちゃんの成長のためには血液の質と血流の良さが大切になります。
そこでこのページでは、
・妊娠中に心配なトランス脂肪酸が及ぼす悪影響
・どんな食べ物に含まれているのか
・避けるためにはどういった食べ物に注意すれば良いのか
・成分表示名を知って賢くトランス脂肪酸を避ける方法
こういった項目で、トランス脂肪酸にスポットを当てて詳しく見て行きたいと思います。
まずは、トランス脂肪酸とはいったいなにものなのかというところから見て行きましょう。
トランス脂肪酸ってなにもの?
『トランス脂肪酸』って聞いたことがない方にとっては、すごい名前に感じませんか。
イメージとしては、脂肪酸ってところから、太りそうとか、トランスって響きから狂っているとかの印象が出るのでしょうか・・・
トランス脂肪酸とは、不飽和脂肪酸の一種です。
主に植物性の油に含まれている酸化した油のことで、顕微鏡で見てみると『分子構造がねじれて固まった形』いなっているものなんだそうです。
形が悪いので、身体の中で栄養として細胞膜の形成などには使えない油分なのですが
分解と燃焼にも体内酵素をたくさん使ってしまうため、太りやすくなってしまうんだそうです。
このトランス脂肪酸は取りすぎの悪影響があると言われているのですが、特に妊娠が分かってからの妊婦さんの体には、
加工過程で作られるトランス脂肪酸は、避けるべきものと言われています。
もちろん、不飽和脂肪酸など健康的で体に必要な脂肪を含むものも食品の中には多くあります。
体への影響を気にする管理栄養士さんなどは、食材や食品を購入する際には、ラベルの項目で成分にトランス脂肪酸が含まれているのかを必ず確認するんだそうですよ。
妊娠していなくても、心臓疾患や肥満にもつながるトランス脂肪酸はお腹の中の赤ちゃんにも妊婦さんにも影響は強く表れやすいので注意が必要な食品添加物のひとつなんですね。
トランス脂肪酸の母胎と胎児への影響
冒頭でも、トランス脂肪酸の悪影響について軽く触れましたが、
ここではもう少し詳しく、妊婦さんの母胎と赤ちゃんへの影響を見て行きましょう。
分かりやすく結論から先にリストで見て頂きたいと思います。
- 低体重児の危険性
- 流産・死産のリスク(栄養供給の阻害)
- 妊娠中高血圧症候群の危険性
- 血栓や血管の破損
- 身体の代謝効率を下げてしまう(母子ともに)
今まで、分かっているだけでもこのようなリスクがあるのがトランス脂肪酸の影響です。
日本でも、食品安全委員会の総合研究報告によると、血糖値の急上昇にも関わっている可能性が示唆されています。
また、海外に目を移してみると、トランス脂肪酸は『身体にとっては完全に悪者』として扱われていることがわかります。
しかも、アメリカでは2018年6月までに食品添加物としてのトランス脂肪酸を全撤廃が方針として決定されているんです。
先ほど、妊婦さんと赤ちゃんにとってのトランス脂肪酸の悪影響をご紹介しましたが、
トランス脂肪酸が含まれている植物性油脂は『心臓疾患の原因』として社会問題になっています。
では、これほど身体にとって悪いものであることがわかっているトランス脂肪を妊娠中に賢く避けるために
『食品の中にどういった“名前”で添加されているのか』
また、『どういった食品にトランス脂肪酸が含まれているのか』をご紹介します。
トランス脂肪酸を知って賢く避けましょう
まずは、トランス脂肪酸がどんな食品に含まれているのかを見てみましょう。
トランス脂肪酸が含まれる食品
・マーガリン
・ショートニング
・ファットスプレッド
これらの食材に含まれています。
パンに塗ったり、パンを焼くときに器と生地の間に塗って離れを良くするために使ったりする植物性の油に含まれているのがトランス脂肪酸なんですね。
また、トランス脂肪酸が含まれる植物性油脂が含まれる食品は
・ファーストフードのフライドポテト(最近では使われなくなっています)
・ハンバーガーの焼き用油脂
・揚げパン
このような形で食品に使われているため、結構身近な存在なんですね。
また、細菌では使われなくなっていますが、マクドナルドのポテトにはトランス脂肪酸が含まれ
る(加熱されて酸化するとさらに濃度が増す)植物性油脂が使われていたことがあったため、
アメリカでは『マックフライポテトは3年置いておいても腐らない』と評判になったこともありました。
腐らないということは食材の中に含まれる食物酵素では分解されないということですが
食物酵素はわたし達人間の身体に入って消化酵素として使われるので、食物酵素で分解されないトランス脂肪酸が体内に入ると消化酵素では分解されないということなんですね。
つまり、消化されずに身体の中にずっと残ってしまうということ。
それだけに、トランス脂肪酸が使われた食品を食べることは、そのまま太ることに直結してしまうんですね。
では、最後にトランス脂肪酸が食品の中にどういった名前で添加されているのかをご紹介します。
・植物性食用油脂
・植物性食用油
・植物性油脂
このような名前で、食品のパッケージの裏にも原材料として記載されています。
日本の厚生労働省では、一日で摂る食品の中でトランス脂肪酸の量が1%未満なら問題ないと発表していますが、
海外ではほとんどの国でトランス脂肪酸が含まれている植物性油脂は使わない方向で動いているということは覚えておきましょうね。
安全性とダイエット効果やアンチエイジング効果を考えるのならば
MCTオイルやココナッツオイルをどんどん取り入れていきたいところですね。