ドライアイになるのはなぜ?目薬での対処は正解?
妊娠してから急に目が乾いてチカチカ感覚でストレスを感じていませんか?
妊娠中にドライアイに悩まされる女性は非常に多く、しかも市販の目薬の多くは『妊娠中や授乳中は使用を控えてください』と書かれているものがほとんどで目薬をさすのもためらってしまって悩んでいる方が非常に多いんです。
このページでは、そんな『妊娠中のドライアイ』を安全に解消できる方法を一緒に探して行きたいと思います。
妊娠中のドライアイ対策に目薬は使って良いの?
ドライアイ対策と言えば『目薬』が思い浮かびますよね。
ですが、市販の目薬のほとんどは『妊娠中や授乳中のご使用は控えてください』と注意書きに書かれているものがほとんど。
こんな注意書きを読んでしまうと、やっぱり心配になってしまいます。
ですが、妊娠中のドライアイを解消するひとつの方法として目薬を使うことができる目薬もあります。
その条件は『目薬の成分』なんですがポイントをまとめると・・・
- 血管収縮剤を使っていないこと
- 防腐剤を使っていないこと
- プラノプロフェンを使っていないこと
血管収縮剤は目の充血を一時的に鎮める成分で、成分名としては次のものが代表的です。
- 塩酸ナファゾリン
- 塩酸テトラヒドロゾリン
- 塩酸フェニレフリン
こういった名前の成分が配合されている目薬は妊娠中や授乳中の女性に対する安全性が確立されていないことから『妊娠中や授乳中の使用を控えてください』と書かれる理由になっています。
防腐剤は説明の必要もないかと思いますが、市販の目薬はバッグの中に入れて普段から持ち歩く人も多く、冷蔵庫で保管されないことがほとんどで、フタの開け閉めから雑菌が繁殖してしまう可能性もあるので防腐剤が添加されているものが非常に多いんです。
そして、3つめのプラノプロフェンですが、この成分は『痛みやかゆみの原因になるプロスタグランジンの生成を脳の視床下部に働きかけて抑える』ための成分です。
この成分は動物試験ではありますが、妊娠中のラットに与えた時に分娩遅延(お産のタイミングが遅れること)が起こったという報告もされており、そのためホルモンバランスに対する影響の大きさが心配されるため妊婦さんや授乳婦の使用が禁忌とされています。
逆に言えばこれらの成分が含まれていない目薬なら使っても問題ないということなんですね。
妊娠中に目が乾くドライアイの原因
妊娠中に目が乾いてドライアイを感じやすくなってしまう原因は、いくつかの仕組みが考えられます。
妊娠中のホルモンバランスの変化によるものが大きいのですが、生活習慣によるものもあるので、その原因を改善することでドライアイを解消しやすくなるんです。
- 妊娠中のホルモンバランスによる目の水分不足
- お産への不安やストレス
- 運動不足と水分補給不足
- スマホ・パソコンの使い過ぎ
この中でも妊娠中のホルモンバランスの変化については、お腹の赤ちゃんを守り育てるための特別な身体の仕組みなのでどうにかするというわけには行きません。
なので、基本的な『赤ちゃん守り育てるプレママの身体の仕組み』の助けになる方法を考える必要があります。
実は、他の3つのドライアイの原因を知って生活の中で普通にできる工夫を実践することでドライアイの解消にもつながるということなんです。
また、先ほどご紹介した『妊娠中でも安心して使える目薬』を使うことも並行して行くことで、ドライアイのつらい症状を改善しやすくなります。
妊娠中のドライアイ改善のカギになる原因を知ることで安全な解消法を考えて行きましょう。
お産への不安やストレス
お産への不安やストレスは、妊婦さんなら誰もが感じている事でしょう。
そのため自律神経の乱れが起こっていることも考えられます。
妊娠してから生活リズムが乱れて睡眠時間が不足のはずなのにあまり眠くならないとか、昼間の変な時間にふと眠くなったりすると言った症状がある方は、それ自体がドライアイの原因になるだけではなく無事に健康な赤ちゃんを産むという目的に支障が出てくる可能性もあるので、お産に対しての不安をお母さんに相談して経験談を聞いてみるとか、友達や周りの先輩ママと情報交換するなど、不安やストレスを取り除くようにしましょう。
また、お産の時の分娩痛が怖いという初産の方なら産婦人科の先生に相談して無痛分娩を視野に入れて検討するなどいろいろな方法があります。
なぜここまで不安やストレスを取り除くようにおすすめするのかというと、それは精神的なストレスが自律神経に影響を与えてドライアイを悪化させてしまうだけではなくなってしまう危険性もあるからです。
ドライアイの原因の一つには、自律神経の乱れによって涙液の分泌がうまくできなくなってしまう症状がきっかけになるケースも少なくありません。
涙は3つの層からなっているのですが、表面の油膜層が涙の蒸発を防ぐことでドライアイを予防しているため、その分泌がうまく行かなくなると常に目薬が必要になってしまうんです。
健康状態は些細なことがきっかけになって乱れてしまうものです。
また、妊娠中は基本的にお腹の赤ちゃんを守るために自身の免疫システムが強力に働きすぎないように『免疫寛容(めんえきかんよう)』という状態になります。それが自律神経の乱れと重なると目の乾きや頭痛、肩こり、吐き気などの症状も起こってしまう要因になってしまいます。
また、そういった複合的な要因で起こっているドライアイは『シェーグレン症候群』という自己免疫疾患の難病指定53番の病気で体内のあらゆる粘膜が水分不足になる病気にもつながる可能性も出てきてしみます。
なので『たかが“ストレス”でしょ・・』と無視することができない事でもあるんです。
このような重篤な症状を呈する病気にかかってしまうとそれこそ無事な出産も危ぶまれることになってしまいかねません。
それだけに自分自身の不安がどこから来ていて何がストレスになっているのか向き合って解決して行きましょう。
運動不足と水分補給不足
運動不足と水分補給不足はドライアイの一番の原因と言えます。
ただし、妊娠中の身体は赤ちゃんのいる子宮内の羊水量を赤ちゃんの成長に合わせて量を増やしたり一定レベルに保ったりする仕組みになっているので、それが水分不足を招いている可能性も。
また、運動不足も体内の新陳代謝リズムを乱して涙の分泌を少なくしてしまう要因になると言われています。
ただし、この運動不足がドライアイの原因になる関与については多くの眼科医が指摘しているもののメカニズムが解明されるには至っていません。
妊娠中は、特に安定期から後期にかけてお腹も大きくなって行きますし、身体を動かすのもしんどく感じて運動不足を招いてしまいやすく、それが体重管理ダイエットへの影響はもちろん、腰痛の原因にもなってしまうこともあります。
お腹の張りや痛みなどに注意しながらウォーキングなどの無理のない範囲の運動を適度な休憩をはさみながら行っていくことで『お産への体力的な不安が解消される』という側面もあるので、できるだけ無理せずお腹の張りや痛みが出たら休憩する余裕を持って運動を行っていくようにしましょう。
運動でたくさん汗をかけば、その分水分も欲しくなるのでお水を飲めば水分補給も自然にできますよね。
そうやって運動で代謝を高めて行って水分補給も行っていくことでドライアイ対策にもなるということなんですね。
また、適度な運動にはストレス解消効果もあります。
先ほど、妊娠中の自律神経の乱れもドライアイの原因になるケースがあることが報告されているとお話しましたが、適度な運動でストレス解消と水分補給も進んでドライアイも解消されるとしたらやってみる価値はありますよね。
ただし、子宮頸管が短かったり、前置胎盤などの理由で安静を指示されている妊婦さんは運動が禁止なので、例外になることは知っておく必要があります。
また、基本的に人間は1日で約2リットルの水分を必要としているのですが、妊娠中は腸内環境を始めとする免疫機能を正常に保つためにも2.5リットル程度は水分補給をしたいところです。ただ水分を補給すると言ってもつらいので、その分気持ち良い汗をかくことができる範囲で運動することが大切になってくるんですね。
スマホ・パソコンの使い過ぎ
スマホやパソコンは妊娠中に限らずドライアイの原因になることは知られていますよね。
現代人のわたし達は、スマホやパソコンの使い過ぎ傾向が強いと言われています。
もちろん、スマホやパソコン、タブレットのディスプレイ画面だけではなく、テレビ画面も含まれます。
もちろんドライアイだkではなく、疲れ目やその症状が身体の他の部分まで痛みという形で影響してしまう眼精疲労にまで及んでしまうことは皆さんご存じの通りです。
その仕組みは、これらの画面から発せられているブルーライト(紫外線)の影響もあるのですが、それ以外にもっと根本的な部分で『意外とまばたきをしていない、もしくは回数が極端に少なくなっている』ということがドライアイの原因になっています。
妊娠中は、最初のお話した不安やストレスで調べごとが多くなるということもありますし、妊娠中でも仕事を続ける方がほとんどなので、産休や退職、妊娠・出産に関するお手当を調べたりと言ったことも多くなるかと思います。
生活に直結することだけに調べないわけにもいかないのですが、くれぐれも目が疲れたと感じたら一旦休憩をはさむなど『ほどほどにして目を休ませてあげること』も忘れないようにしましょう。
また、妊娠中の安定期から後期にかけてはお腹も赤ちゃんの成長に合わせて大きくなっていくので運動不足の要因にもなります。
また、スマホやパソコン、タブレットで『twitter』や『fasebook』をSNSを使ったり、ちょっと暇なときは『YouTube』で動画を見るなどスマホ・パソコン、タブレットなどの使用率や使用時間が伸びる傾向にあります。
妊娠中の運動不足になる傾向と合わせて、ドライアイの原因になり得ることはもちろん、
体重管理ダイエットや体力低下から来る『お産の重さ』にもつながるので無理のない範囲で運動と水分補給を心がけるようにしましょう。