妊娠検査薬の正しい使い方やタイミング・判定窓の見方
妊娠検査薬の使い方自体は非常にシンプルで簡単ですが
- 妊娠検査薬はいつから反応するものなの?
- どんな時にどんな反応がするの?
- 線が薄い場合はどうなの?
といったようなより深い部分に関しては意外とご存知でない方も少なくないと思います。
でも、そういった深い部分は知っておきたい大切なことですよね。
そこでこのページでは、妊娠検査薬はいつから使うことができるのか?といったことや、検査した際に線がうっすら出た場合は何を意味しているのか?
といったような妊娠検査薬に関する深い部分についていろいろな内容をわかりやすく特集していきたいと思います。
妊娠検査薬の仕組みを簡単におさらい
妊娠検査薬の仕組みを簡単におさらいしていきたいと思います。
まず、妊娠検査薬とは、妊娠初期の頃だけ分泌される『hCG』というホルモンに反応して妊娠したかどうかを表す仕組みになっています。
hCGとは、先ほど軽く触れましたが、受精卵が着床して妊娠が確定すると一番最初に分泌される『ヒト絨毛性ゴナドトロピン』というホルモンです。
変な名前だな~wと思った方もいるかも知れませんね。
実は妊娠すると、それまで卵巣で作られていた女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンが
妊娠中は胎盤生成に移る(妊娠12週目から15週目頃)のですが、その働きをさせるための『胎盤作りに関係するホルモン』と考えておくと良いです。
妊娠状態を維持する(途中で流産することを防ぐ)には、黄体(おうたい=卵巣の中の生理周期に関係する場所)がプロゲステロンを分泌させ続ける必要があり、
その『妊娠状態維持』のスタンバイのために出されるホルモンなんです。このヒト絨毛性ゴナドトロピンがないと『妊娠しない』というホルモンです。
この『hCG』というホルモンは、受精卵が子宮内膜に着床することで分泌量が増加すると言われています。
つまり、適切な結果を知るためには、受精卵がきちんと着床しhCGの分泌が盛んに行われるタイミングに妊娠検査薬を使うのが好ましいということです。
一般的に『妊娠検査薬はフライングはダメだよ。』とよく言われますが、それにはこういった妊娠検査薬の仕組みが関係していたんです。
妊娠検査薬はいつから使える?
妊娠検査薬が判定可能な時期は、生理開始予定の1週間後以降と言われています。
なぜそうなのかという仕組みについては、尿の中のhCGの濃度が増加するまでの個人差などが関係しています。
個人差がある中でほぼ確実に判定ができると言われているのが、先ほど書いた生理開始予定の1週間後以降になります。
早期妊娠検査薬の場合
通常の妊娠検査薬よりも早い段階で妊娠しているかどうかを確かめることができる、早期妊娠検査薬というものもあります。
これは通常の妊娠検査薬よりも半分のhCGの濃度で陽性反応を示すことができる仕組みになっています。
その分早い段階で妊娠かどうかを確認することができ、早期妊娠検査薬の場合は生理開始予定日の2日から3日前から使えます。
妊娠検査薬はフライングに注意!
ここまで妊娠検査薬の仕組みについて何となくお分かりいただけたかと思います。
その仕組みから考えると、適切なタイミングよりも早い段階で妊娠検査薬を使ってしまうと正しい判定結果が出てこない事はお分かりいただけたかと思います。
それでも中には、妊娠してるかどうかを早く知りたい!という気持ちが勝ってしまい、妊娠検査薬の目安の時期よりも前に検査をしてしまう方が多くいらっしゃいます。
もちろん人によっては少し早くてもきちんと反応してくれる場合はありますが、多くの場合はそうではありません。
もしもフライングで妊娠検査薬を使ってしまうと、実は妊娠してるけれども検査のタイミングが早すぎたせいで陰性反応になってしまい、その後お酒や薬を通常通り服用してしまった。というケースが多々あるそうです。
このように、ほんの数日間待つか待たないかで生命の生死を分けてしまうんです。
だからこそ、妊娠検査薬のフライングは避けるべきだと言われているんです。
着床出血後の妊娠検査薬のタイミング
まず着床出血というのは、受精卵が子宮内膜に着床するときに発生する出血のことです。
これは妊娠朝初期症状の1つだと言われており、これを知っている方の場合着床出血と思われる出血があると、一刻も早く妊娠検査薬を使って妊娠しているかどうかを確かめたいと考える人がたくさんいらっしゃいます。
しかし、ここでも落ち着いてタイミングを見計らうことが大切です。
なぜならば、着床出血があったとしてもすぐに妊娠検査薬が反応してくれるというわけでは無いからです。
着床出血というのは排卵後1週間から10日位で起きます。
これは生理開始予定日の約1週間前ですので、妊娠検査薬が使えるのは着床出血が起こってからおよそ2週間後ということになります。
また、着床の直後は妊娠検査薬を反応させるhCGの分泌量もとても少なく、大抵の場合検査をしたところで陰性になるのが普通だと言われています。
このような理由から、着床出血があったとしても焦らずに適切なタイミングを待ちたいところです。
妊娠検査薬の反応にもいろいろな意味がある
妊娠検査薬の反応と言えば陰性と陽性のどちらかですが、それぞれの反応にもいろんな意味があると言われています。
実際に妊娠検査薬を使った際に正しい判断ができるように、それぞれの反応が意味することを把握しておくことも大切です。
それでは、それぞれの反応が意味することを見ていきましょう。
陽性
- 正常な妊娠
- 子宮外妊娠
- 閉経
- 流産、中絶直後
- 不妊治療でホルモン剤などの投与を受けている
- 高度の糖尿病、蛋白尿、血尿
- 卵巣がん肺がんなどの悪性の腫瘍
妊娠検査薬の陽性にも、こういった様々な意味があると言われています。
陰性
- 妊娠していない
- 妊娠しているけれど時期が早すぎて適切な反応をしていない
- 水分の過剰摂取により一時的に尿のhCGが薄くなってしまっている
このようにそれぞれの反応からいろいろな意味があることがわかります。
現代の妊娠検査薬はかなり高確率で正しい判断をしてくれます。
しかしそれも絶対ではありません。
それには上記のように様々な意味があるからです。
なので妊娠検査薬を使って陽性反応が出た場合や、陰性反応だったのになかなか整理が来ないという時は早めにお医者さんに診てもらうことをお勧めします。
陰性から陽性に変わる蒸発線
妊娠検査薬で検査して陰性反応が出た後、およそ10分前後経過してから、うっすらと陽性反応が出ることがあります。
これはいわゆる蒸発線と言われています。
蒸発線とは、妊娠検査薬で検査する際に検査キットにかけた尿が時間が経って蒸発することで成分が濃縮され、わずかな反応を示すことをいいます。
結論を言うとこれは陽性反応ではなく誤反応になります。
なので、妊娠検査薬で検査して最初は陰性反応だったのに、しばらく時間が経ってから陽性反応が出た際は妊娠の可能性が低いと考えたほうがよさそうです。
ちなみに妊娠検査薬の判定結果は、一般的に命をかけてからおよそ1分前後でわかるような仕組みです。多くの場合はきちんとタイミングと使い方を守れば妊娠判定が瞬時にわかります。
妊娠検査薬の結果はこれから先のことを大きく左右するものですので、焦ることなく正しい使い方、正しいタイミングでしっかりと検査していきたいところです。
失敗しにくい妊娠検査薬の使い方のコツ
ここまで見てきた中で、妊娠検査薬を適切なタイミングで正しく使うことの重要性がわかりました。
そこで最後に、失敗の確率を限りなく減らすための妊娠検査薬の使い方のコツをご紹介していきたいと思います。
そのポイントは2つです。
それでは、それぞれのポイントについて簡単に解説していきたいと思います。
説明書をきっちりと読むこと
ネットで調べたり友達から聞いたことがある。と言って妊娠検査薬の説明書を読まないで使ってしまう方も多いと言われています。
確かに妊娠検査薬の使い方は非常にシンプルです。
ですが今後を大きく左右する結果を知るための役割を持つ妊娠検査薬ですから、仮に1つの項目でも使い方を間違っていると正しい判断ができず今後を大きく狂わせてしまう可能性だってあります。
だからこそ説明書をしっかりと読んで一つ一つ的確に行っていきたいところです。
また、メーカーによって微妙に違いがある場合もあります。
初めて真剣座薬を使うときだけでなく、違うメーカーの妊娠検査薬を使う時も注意が必要です。
おしっこは1度紙コップに取る
おしっこを直接かけてもダメとは言いませんが、妊娠検査薬はおしっこの量がたらなかったり、反応する窓の部分に上手にかけることができなかったりすると正確な判定結果が出ません。
もちろん、妊娠しているのかどうかの判断ができないので『妊娠検査薬の意味』自体がなくなってしまいます。
なので、そういったイージーミスをしないためにも、紙コップでも何でも良いので尿検査の時のようなちょっとした容器におしっこをとってから妊娠検査薬につける。という方法がより確実です。
まとめ
妊娠検査薬は非常にシンプルなアイテムです。
ですがここまでご紹介したように、妊娠検査薬を使うタイミングやおしっこの量など微妙に違ってくるだけでも、間違った判定結果になりかねません。
なので、簡単だからと言って雑に扱ってはいけませんよ。タイミングや使い方は必ず守って使うようにしましょう。
待望の赤ちゃんをちゃんと、授かることができたかどうかを判定する一番初めの大切なアイテムですからね。
また、先ほどもお伝えしましたが妊娠検査薬の結果は『絶対に正確』というではありません。
なので妊娠検査薬での結果が妊娠していなかったとしても、心あたりがある場合は、妊娠している可能性もあります。
やっぱり最終的には産婦人科で診断を受けるのが一番確実です。
なので、産婦人科に妊娠しているかどうかを判定してもらいに行く前に『自宅で簡易判定するための便利グッズ』という程度の認識でいましょう。