妊娠中に必要な乳酸菌は便秘のためだけではない!
妊娠中の妊婦さんにも『乳酸菌』って聞くと身体に良さそうっていうイメージがある方が多いと思います。
確かにその通りで、乳酸菌が腸内細菌を元気にしてくれて妊娠中に起こりがちな便秘を防いだり、
免疫力をあげてくれたり、さらには妊娠中にお産が近づくことで感じやすくなるストレスを和らげる効果も期待できるんですよ♪
ただし、妊娠中はお腹の赤ちゃんのために口にするものひとつにも気を遣ってしまいます。
そこで、このページでは『妊娠中に乳酸菌を安心して利用できるように次のような疑問に答える特集をして行きます♪
妊娠中の乳酸菌に対しての疑問を解決して健康的なお腹を手に入れましょう!
妊娠中の乳酸菌の効果は?
冒頭でも軽く触れたとおり、妊娠中にもメリットが大きい乳酸菌。
ですが、ただ単純に乳酸菌を摂ると言っても、具体的にどういった人にどういった効果が期待できるのかという点について簡単に整理してみましょう。
- 妊娠してからお腹の調子が良くない・・・
- 身体が冷えるしだるくて元気が出ない・・・
- 便秘が酷い・・・どうにかならないの?
- お産に対する不安でストレスが・・・
このような症状や悩みを抱えている妊婦さんにぜひ摂って欲しいのが乳酸菌なんです。
では、さっそくですけどこれらの効果について簡単にどんな仕組みでその悩みが解消されるのか見てみませんか?
妊婦さんに乳酸菌を摂ることが大切な理由
妊娠してから、なぜかお腹の調子が良くないと感じる妊婦さんもたくさんいます。
その理由は、主に2つのものが考えられます。
- 妊娠中のホルモンバランスの変化が腸内の水分不足を招く
- つわりの影響で食べられるものが限られて腸内細菌のバランスが乱れる
このような原因に思い当たる方は、妊娠してから起こる身体の変化を感じていると思います。
例えば、生理前のように身体が冷えたり、体温が高いように感じたりしませんか?
それが、妊娠中のホルモンバランスの変化で起こる具合的な変化なんですけど、
生理周期で起こる高温期のような体温の高さを感じる方は腸内の水分不足が起こっていることが考えられます。
つわりで、食べられるものが限られると栄養バランスが乱れやすくなるのは想像しやすいと思います。お腹の赤ちゃんのことを思うと心配になりますよね。
でも、こういった悩みを改善する効果が期待できるのが妊娠中の乳酸菌摂取なんですよ♪
その理由は、乳酸菌が腸内細菌のバランスを整える力を持っているためなんです。
お腹の調子が悪いというのは便秘で全然でない時もあれば、その反対に下痢になってしまうときもありませんか?
この不安定さは、腸内細菌のバランスの中で日和見菌(ひよりみきん)という
中間的な菌が“風向き”次第で、善玉菌の協力をする時もあれば、悪玉菌に手を貸してしまうときもあるからなんです。
そうなると、お腹の調子が安定しない・・・下痢や便秘を繰り返す。ということになりやすいんですね。
乳酸菌はお腹の中で善玉菌の肩代わりをして働いてくれたり、元気づけたりするため、
善玉菌が“勢い”を取戻すと日和見菌は安定的に善玉菌の味方をし始めるます。
そうなると、下痢と便秘を交互に繰り返すなんていうイヤな症状も改善に向かいますし
ヤケにおならがたくさん出るとかお腹が張って痛くなる・・・なんていうことも楽になりますよ♪
腸内環境が善玉菌優位で安定し始めると、便秘改善とかそんなざっくりとしたことではなく
もっと普段の生活の中で困ったことがいつの間にか何気なく改善されるというメリットがあるんですよ♪
ちょっと話が長くなりすぎてしまいましたけど、このような効果が期待できるのが妊娠中に乳酸菌を摂ることだったんですね。
乳酸菌は妊娠中の冷え性が治せる?
乳酸菌は確かに身体に良いけど、いくらなんでも妊娠中の冷え症は関係ないでしょ・・・
と思われる妊婦さんも多いと思います。
ですが、実は関係大アリなんですよ!
先ほど妊娠中に起こりやすい腸内環境の悪化について詳しくご紹介しました。
お腹の調子が安定しなくて便秘や下痢を繰り返したり、おならがたくさん出たりするのは
腸内細菌のバランスが乱れがちだからということもお話しました。
なぜ冷え性にも乳酸菌が効果的なのかという仕組みについて簡単に説明します。
- 乳酸菌を正しく摂る
- 腸内細菌バランスが整う
- 腸内の消化・分解活動がうまく回り始める
- 腸内の毒素が分解・排出される
- 腸の蠕動(ぜんどう)運動(老廃物を直腸に送り出す動き)が良くなる
- 腸が動くと血流が整ってお腹の冷えがなくなる
- 体幹を通る『動脈』の血流が良くなる
- 肺で新しい酸素を付与された新鮮でキレイな血液が身体を温める
- その血液は足のつま先や指先など末端部までちゃんと“めぐる”ようになる
- 冷え症が改善される
冷え症改善までに『ずいぶん道のりが遠いな!』とツッコミを入れたくなる妊婦さんもいると思いますがw
実は、身体の内側から“めぐり全部が正常化する”という仕組みで冷え症が改善されるようになるという
血流の活性化という身体の根幹(こんかん)に関わる仕組みに働きかけるだけに時間は掛かりますが、
その分すべてがうまく回り始めれば効果の持続性も期待できますよ♪
さらに、乳酸菌を摂取して腸内に善玉菌が増えていくと、体の代謝が良くなるため体が温められて行きます。
なので、乳酸菌を妊娠中に取り入れるというのは、冷え性対策にも効果的だということです。
ちなみに、妊娠中に体が冷えてしまうと、その冷えは子宮にも伝わってしまいます。
すると、赤ちゃんにとって大きなストレスとなってしまいます。
しかもその影響は、赤ちゃんの“逆子”という形で表れてしまう場合もあるんですよ。
また、安産と難産の人の違いは体の冷えにあるとも言われています。
それほど妊娠中の体の冷えというのはかなり重要な部分になってくるんです。
それも先ほどお伝えしたように乳酸菌を適切に摂取して行くことで、予防することが可能なんですよ。
妊娠中に乳酸菌を摂ることのメリット
昔から乳酸菌は私たち人間にとって嬉しい役割を持っています。
妊娠中にかかわらず乳酸菌を適度に摂取していると、体が太りにくくなったり、生活習慣病になりにくくなったり、ストレスに強くなったりなど、非常に多くのメリットが存在します。
その中でも特に妊娠中の方が乳酸菌をとって腸内環境整えることのメリットは、他にどんなものがあるのでしょうか?
それについてみていきたいと思います。
消化・分解がよくなって栄養の吸収率が上がる
妊娠中は多くの方が、自分の健康維持と赤ちゃんのために健康食品を食べたり、普段の食生活に気をつかってしまいますよね。
その理由は『お腹の赤ちゃんに少しでも質の良い栄養を与えたい!』からだと思います。
まだ見ぬ赤ちゃんとは言っても親心に感じることは同じかと思います。
そのためには、便秘をしたり、老廃物(未消化物)がたまっていて腸内環境が荒れたり、
不安定になったりしていると、消化機能が悪くなるため、新たに食べたものも老廃物になりやすくなってしまうんです。
そうなると、お腹にたまった老廃物は炭酸ガスを発生します。しかも宿便が腐敗して発生する炭酸ガスなので“毒素”も持っています。
そうならないようにするためには、乳酸菌を摂りつつ、水分不足にならないようにこまめに水分補給することも大切なんです。
妊娠中にお腹の調子を良くすると、赤ちゃんも元気に育ってくれますし、妊娠中に起こりやすい肌荒れも改善してくれます。
『良いことだらけ♪』なのが妊娠中に乳酸菌を摂ることなんです。
せっかく健康的な生活を送るのであれば、それに乳酸菌を加えて腸内環境も合わせて改善していきたいところです。
お産に向けての不安・ストレス解消
妊娠中は以前に比べて、日常生活のほんの些細な事でもストレスを感じやすくなってしまったり、
将来のことが不安で余計なストレスを溜め込んでしまったりと、ストレスのきっかけがたくさんあります。
ですが、腸内環境が整っており善玉菌が優勢な状態だと、セロトニンやドーパミンといった脳の視床下部という部分に働きかけて、
幸せを感じる物質が作られて行き、効率の良いストレス改善を期待できるんです。
セロトニンやドーパミンは、『幸せホルモン』とか『リラックスホルモン』と呼ばれる神経伝達物質なんですけど、
これらをたくさん作るためには『キレイなお腹の環境』を整えるのが一番大切なんですよ。
先ほども触れたとおり、妊娠中の腸内環境改善は乳酸菌だけ摂れば良いというものではないんですけど、
水分、食物繊維、オリゴ糖、乳酸菌(できるだけいろいろな種類の豊富な乳酸菌)を摂ることがカギになるんですね。
免疫力向上でアレルギーの症状の予防
先ほども少し触れた内容になりますが、重要な事ですので、もう少し詳しく見ていきたいと思います。
アレルギーが赤ちゃんに与える影響は、計り知れない大きなものがありますよね。
食物アレルギーや小児アレルギーは、根本のアレルゲンのところから語り始めると無視できないのが『免疫力』です。
免疫力を高めるとアレルギー症状が改善されやすくなるというのは、皆さんご存じの通りですよね。
これには、やはり腸内環境の正常化が大きくかかわっていて、
実は人間の身体の中の免疫細胞のNKT(ナチュラルキラーT)細胞とかマクロファージ、樹状(じゅじょう)細胞などの
免疫システムの大部分をつかさどる免疫細胞は『その7割強が腸内で作られている』ということが分かっています。
これらの事実があるため、大腸や小腸は、“身体の中の免疫工場”と言われているんですよ。
そのくらい大切な腸内環境が正常化されることで免疫力が上がって、
花粉症の原因になるインターロイキン4(IL-4)というヒスタミン生成システムの働きを阻害することができます。
(つまり花粉症予防ができるということ)
今、花粉症を例に挙げて簡単にご説明したましたが、これは食物アレルギーや小児アレルギーの発症に関わる
サイトカイン(アレルギー発症信号)の発信を防ぐ働きも期待できるとされています。
厚生労働省の公式見解でも、免疫力を高める乳酸菌によるアレルギー予防効果があると言われていて
いろいろな大学の研究結果や理研の研究結果でも免疫力向上効果と乳酸菌の関係は認められています。
以前から花粉症の人にはヨーグルトが良い。と言われていましたが、それはこういうことが関係していたんです。
◆外部リンク(厚生労働省)↓
◆https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-003.html
妊娠中の乳酸菌の摂り方
ここまで見ていく中で、妊娠中に乳酸菌がどれほど重要な存在なのかがお分かりいただけたかと思います。
では、妊娠中の方は、乳酸菌をどのように接したら良いのかについてみていきたいと思います。
基本的に乳酸菌はヨーグルトや味噌などといった身近な発酵食品などからの摂取することができます。
ですが、1つだけ押さえておきたいのが、乳酸菌であれば何でも良いというわけではないということです。
これがどういうことかというと、私たち人間にはそれぞれ自分に合った乳酸菌が違ってきます。
さらに、腸内も大腸、小腸など細かく分かれており、それぞれで働く乳酸菌の種類も変わってくるんですね。
そのため、乳酸菌を摂取する際は、たくさんの種類の乳酸菌を豊富に摂取していくことが重要になってきます。
そうするためには実は普段の食事からでは厳しい部分があると言われており、そこを補うために最近ではサプリメントで乳酸菌を摂取するという妊婦さんが増えているんです。
また、サプリメントのメリットとして、手軽に毎日乳酸菌を摂りつづけることができるというのがメリットだと思います。
こういった事情から、豊富な種類の乳酸菌を凝縮したサプリメントが増えているんですね。
食事からの乳酸菌摂取も重要ではありますが、乳酸菌の効果を食事よりも確実に出たいというのであれば、サプリメントによる乳酸菌摂取を選ぶメリットをとったほうが良いと思います。
妊娠中に乳酸菌を摂取することで胎児に対して危険はない?
ここまで見てきた流れでいくと、妊娠中に乳酸菌は必要な成分であることがわかりますが、良い面ばかりではなくそれと引き換えに何かデメリットや危険があるのでは?
と心配される方もいらっしゃるかと思います。
それについては何も心配する必要はありません。
そもそも乳酸菌は人間の体に対して何かしらの悪さをするような成分では無いからです。
逆に妊娠中に乳酸菌をたくさん摂取することは、赤ちゃんにとってもメリットだらけですので、積極的に摂取してあげてくださいね♪
食べもので摂る場合は食べ過ぎ注意!
乳酸菌を取る上で1つだけ気をつけていただきたいのが『過剰摂取』です。
ただし、勘違いしてしまうともったいないので言っておきたいのが『乳酸菌自体には過剰摂取などの危険性はない』ということなんです。
乳酸菌を摂る方法といえば、先ほどのようにサプリメントで摂ったり、
ここまでの話でも何回も登場したヨーグルト、納豆やキムチなどの発酵食品、
お味噌やお醤油などの発酵過程を経て作られた調味料でも乳酸菌は摂れます。
ですが、例えば食事によって乳酸菌を摂取する際は、
ヨーグルトや乳酸菌飲料などから摂取されることが多いと思いますが、
そういったものにはカロリーが高いものが多く、過剰摂取すると今度は肥満につながってしまう恐れがあります。
調味料で摂る場合は塩分の摂り過ぎは妊娠中の高血圧症候群や妊娠糖尿病などのリスクに直結します。
それだけに乳酸菌を食べもので摂る場合は“特定の食べものを食べ過ぎる摂り方”には注意が必要なんですね。
妊娠中の太り過ぎは、妊娠高血圧症候群などの危険にもつながりかねません。
赤ちゃんの安全を脅かす事態となってしまうため、乳酸菌を摂取する際は太り過ぎには充分気をつけていきたいところです。
なお、先ほどお話しした乳酸菌サプリメントによる乳酸菌摂取であれば、
ヨーグルトなどの食物から摂取に比べて、カロリーを大幅に減らしながらも質の良い乳酸菌をたくさん摂取することができます。
こういった安全面から見ても、妊娠中の乳酸菌サプリメントを選ぶことをお勧めだと言われています。
あのような理由から、乳酸菌摂取方法の選択肢の中のひとつにサプリを入れておくのも良いことだと思います。
自分の普段の食生活と照らし合わせて冷静にメリットが多い方法を選びたいところですね。
妊娠中の乳酸菌摂取のまとめ
妊娠中に乳酸菌を摂ることはいろいろな効果が期待できることが分かりましたけど、
話が広がり過ぎてしまったので、ここまでの内容を振り返っていきたいと思います。
妊娠中に乳酸菌を摂取することには多くのメリットがあり、赤ちゃんの健康守るためでもある。
乳酸菌を摂取する際は食事よりもサプリメントからの摂取がオススメ
普段の食事から乳酸菌を摂取する際は過剰摂取による太りすぎに注意が必要
このページで見た中でも、乳酸菌には多くのメリットがあることがわかりました。
細かく見ていくと乳酸菌を摂取することのメリットはこんなものではありません。
妊娠中に限らず、それ以降も乳酸菌を摂取する事は体の健康保つためにとても大切なことです。
このタイミングをきっかけに、乳酸菌の摂取について改めて考え直してみてはいかがでしょうか?